Googleマップ、渋滞の仕組みを考える
遠出になる旅行には、地図を確認することや当日宿泊するであろうホテル、観光名所などを事前に調べ尽くす必要があったのですが、ポケットサイズの携帯装置によって現地でも行き先の途中でも、サッと調べることが可能となった今日この頃。そう考えてみると、この現代は利便性に特化した時代なのだと感じるものです。
利便性に特化し過ぎて、人として最低限必要である心意気を見失わないように、気をつけねばならないデメリットもありますが。いやぁ、怖い怖い。
そんな我々現代人が常日頃からお世話になっているグーグルマップ。ただ画面上で地図を眺めるだけではなく、道路の混雑状況などがリアルタイムで確認出来る優れものです。この点は私から説明する必要は、ないですよね。
しかし、気になる機能として「リアルタイムの渋滞情報」まで色分けして表示してくれるグーグルマップ、不思議じゃないですか?よくよく考えたら…凄い機能ですよね。
グーグルマップの渋滞情報
おおよそ予想がつくのは、グーグルマップが取得しているリアルタイムなGPS情報を基にデータが作られている、ということ。そもそもグーグルマップを使用している人は自分に限らず大勢いるのですから、そういった方々の位置情報と速度を利用すれば、速度が遅い場合には渋滞、通常通りであれば平常、といったように区別することが出来るでしょう。
しかし、この渋滞情報を意図的に作り上げることが出来たとされる方がいたようです。
Googleマップを起動した99台のiPhoneを赤い手押し車に積んで路上を歩き、Googleマップに交通渋滞が起きているかのように思い込ませることに成功しました
99台のiPhoneが手押し車に載せられ、ゆったりと進んでいく。これで渋滞情報を作ることが出来るとされたのです。なるほど、確かに考えてみればそうでしょう。かなり遅いペースで進む99台のスマホの位置情報、これだけでも渋滞である、と判断されないわけが無いじゃないですか。私なら「こりゃ大渋滞だわ」と判断を下すに決まってます。
だがグーグル、さすがにひと味違うのです。
渋滞情報を調べるのは、意外と大変?
先述の私の考え通りであったならば、渋滞なんて速度の遅いスマホがあれば、それは渋滞、と決めつけるだけの簡単なお仕事。しかし実際にはそれだけじゃあなかったのです。
1台の車が通常の速度で通過しただけで、同氏が手押し車で作り出した交通渋滞の表示は取り消されたということです。
先程のゆっくり99台スマホが築き上げた渋滞情報を、たった一台の車が通過しただけで「渋滞ではない」とされ、渋滞情報が解消されてしまったとのこと。なんとまぁ。せっかく大量のスマホを用意して、渋滞情報を捏造(言い方悪い)したのに、一瞬で消え去ってしまうという、何とも無残なお話です。いや、これは実験なのだから、どういう結果になっても良かったのでしょう。とりあえず、そういうことです。
ここまでの点で考えると、渋滞情報を調べる、というのは非常に大変な作業なんだろうな、と推測出来ますね。
・渋滞情報は、一定以上の速度で通過すると解消される
・渋滞情報は、一定以上の数のデバイス(スマホなど)がある地点にて同速程度の速さで移動している際に判定される。
あと、私の経験上「ここで渋滞は無いわ」と、その情報を疑ったことも数多くあります。今回の情報を見た限りではきっと
・渋滞情報は、一定期間においてデバイスがある車両が通過しなかった場合、歩行者のデバイス情報から渋滞だと認識してしまう場合がある
という仮設も大いに含まれるのではないか、と思います。今回の手押し車も、数は多けれども速度はきっと歩行者と同じくらいでしょうから、間違っていないはず。むしろ手押し車って歩行者だものね。
あと、「これも処理の一つとしてあるんじゃないかなぁ」と思う(というかそうであってほしい)ものとして
・同一速度で走るデバイスが複数あり、かつ密集している場合は同一車両として見られ、複数台ではなく1台としてカウントされる(バス他、公共交通機関など)
も挙げておきましょう。グーグルさんとこでどういう処理になっているかは分からないですけど、これも多分やってると思うのです。思う。(3回目
(仕組みが)良くわからないけど、Googleマップってすごい!
ということで、身近で便利なグーグルマップについて考えてみました。
こうして、ね。考えてみると本当に「あれはこう」、「これはあれ」といったように、アレコレ様々なケースを考えて作り上げなければならないのだな、と。大変ですねこれ。
そして更に大変なのが「ユーザー数が多い」こと。だからサービスの提供に支障があれば、それ相応に多くの人々が不満を持つことになるじゃないですか。もうね、毎日ヒヤヒヤもんですよきっと。知りませんけど。
これからも、有り難みを持ちながら、使っていこうと思います。うむ。
参考